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伝伝虫通信バックナンバー 通巻24号
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世界中で児童労働に従事している子どもたちは、約2億1,800万人

児童労働とは・・・概ね15才未満の子どもたちが、十分な教育や成長の機会を与えられずに働くことをいいます。また、18才未満の子どもが心身の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働に従事している場合は「最悪の形態の児童労働」といいます。

働く子どもたち エピソード8

力を合わせて生きて行く

PHOTO001初めてベトナムを訪ねたのが1995年の春。経済発展も順調で街は無数のオートバイが走り回り人々の顔も明るかった。戦争の傷跡が、至る所で見られるものの、この国が、これからも大きく発展していくだろうと感じていました。

大都会ホーチミンから車で8時間ほど北へと向うとダラートの街が有ります。フランスの植民地時代には多くの政府高官たちが避暑地としてこの地に別荘などを構えていたほどの風光明媚で温暖な気候の素晴らしい街です。

ダラートの朝市は農作物や食べ物を売る人々で活気に溢れていましたが、廻りを見渡してみると物乞いと手足を失った人々の多さに驚きました。街を歩いていると、ものの10分もしないうちに子どもたちや両手を失った中年女性などが「お金を下さい」と群がってきました。ベトナム戦争が、この国の人々に与えた傷は大きい。

2人の女性と出会いました。ダラートの市場の階段に並んで座り両手に帽子を持ち「私達を助けてください。お金を下さい」と道行く人々に声をかけている。30代中ごろと思われる女性は目が見えない。その横に座っている12歳ぐらいの少女は足が不自由なようです。「写真を撮って良いですか」と聞くと、意外にも「OK」と答えてくれました。

写真のモデル代として5ドルのチップを払うと満面の笑顔になりました。どうやら心許してくれたようだと感じたので色々話をさせてもらいました。2人の女性は親子でも親戚でもない。右側の女性は目が見えない。少女は歩くことが出来ない。見知らぬ者同志が出会い、互いに助け合って生きていくことになった。互いの不自由な体をカバーしながら生き抜いていました。歩けない少女は目の見えない女性の面倒を色々と見ています。移動する時には目が見えない女性が少女を背負う。少女は背中から「まっすぐ歩いて。右側は危ないよ。障害物があるから気をつけて」などと声をかけます。

2人と別れるときに「じゃー、またね」と声をかけると、少女が「日本のおじさん。ベトナムを楽しんでください」と笑顔で言ってくれました。

途上国においては障害者に対しての社会的な保障や保護は厳しい状態です。日本は豊かで平和だからこそ色々な制度があり障害者の皆さんを支えることも出来ます。国家に予算があるからこそ社会保障制度も充実してくるのです。貧しい国家が最初にやることは道路、電気などの社会的基盤の整備を重点とします。障害者や弱者に対する社会保障は後回しです。

奨学金支援事業

スリランカ奨学金支援継続中

PHOTO002スリランカのParakramabahu Central School,Polgahawelaの学生43名への支援が正式に始まりました。

国内紛争の影響で、貧しさも緊迫しています。学びたくても貧しさで進学ができない優秀な学生がたくさんいます。

アジアチャイルドサポートでは、彼らの学びたい思いを支援していきます。

カンボジアメコン大学奨学金支援第2期生スタート

PHOTO003カンボジア メコン大学との提携による奨学金支援の第2期生がスタートしました。

この制度は、2007年メコン大学のイッセ学長から「何とか地方の若者をサポートしてください」と申し出から始まりました。

カンボジアの地方においては、貧しさゆえに優秀な学生達が大学進学をあきらめざる得ない状況があります。地方から首都プノンペンの大学へ進学する事は、学費はもちろんの事、生活費を捻出することは不可能に近い。

アジアチャイルドサポートでは、これからカンボジアを担う若者を、今後もこの制度を継続し支援していきたいと思います。