Menu
伝伝虫通信バックナンバー 通巻28号
  • 文字サイズ

スリランカ支援事業報告

DATA

スリランカ民主社会主義共和国(スリランカみんしゅしゃかいしゅぎきょうわこく)、通称スリランカは、南アジアのインド亜大陸(インド半島)の南東にポーク海峡を隔てて位置する共和制国家。首都はスリ・ジャヤワルダナブラ・コッテ(シュリー・ジャヤワルダナブラ・コーッテ)。1948年2月4日にイギリスから自治領のセイロンとして独立し、1972年にスリランカ共和国に改称して、英連邦加盟国となり、1978年から現在の国名となった。人口は約2022万(2006年)である。島国で、現在もこの国の位置する島をセイロン島と呼ぶ。国名をスリランカに改称したシリマヴォ・バンダラナイケ(正式名:バンダーラナーヤカ)は世界初の女性首相である。また、国民の7割が仏教徒(上座部仏教)である。

女子サッカースリランカ全国大会優勝

6月17日コロンボから約80キロ、車で2時間半のところに、Parakramabahu National Schoolがあります。到着すると、学校長が出迎えて下さり、奨学金事業の報告をしていただきました。

「このプロジェクトのおかげで貧しくて学校に通えない子どもたち43名が勉強できるようになりました。この子どもたちはそれぞれのクラブ活動にも積極的に取り組み、空手や踊り、太鼓の競技大会に参加して上位に入賞し大活躍しています。特に女子サッカーはスリランカ全国大会で優勝(3人が奨学生)するなど輝かしい成績を収めています。」顧問のターヌシャー先生(英語教師)は「私は小学生のころからサッカーが好きだったけど貧しくてボールが買えなかった。でも何年も何年もサッカーへの憧れだけは消えなかった。教師になり、サッカーの楽しさを伝えようと見よう見真似で教えた。子どもたちの成長は私の想像を遥かに越えて全国大会優勝までしてしまった。本当に嬉しい。もちろん勉強も一生懸命やっていますよ」

学校に通うようになって、初めて自分の夢に出会い、自分の可能性を信じるようになりました。みなさんのご支援に心から感謝申し上げます。 女子サッカースリランカ全国大会優勝

スリランカ内戦の歴史・背景
● 世界最悪の紛争*

現政府の主体となる多数派のシンハラ人と北・東部に住む少数派のタミル人との民族対立の歴史は、スリランカが英国の植民地支配から独立した1948年までさかのぼります。政府のシンハラ人優遇政策にタミル人が反発したのがきっかけとなり、83年以降は反政府武装組織と政府軍の内戦が本格化。自爆テロ、自殺用の青酸カリ配布や貧しい子どもたちを強制的に徴集した疑惑があり世界最悪の紛争の一つと言われていました。(2009年5月終結)

ケガル村障がい者支援 楽しくダンスをする歓迎会の様子
*

スタッフが訪ねると歓迎会が準備されていました。照れながらもみんなが一生懸命に踊り、私たちに喜んでもらいたいという優しい気持ちがいたいほど伝わってきました。

パニマさんに出会ったころは元気もなく暗い表情をしていたのに今回は両親と共に見違えるような笑顔を見せてくれました。「私たちのような家族は政府に見捨てられたと思っています。誰も救いの手を差し伸べてくれませんでした。娘はずっと家に閉じこもっていましたし、私もそんな娘を人前に出すのが恥ずかしかった。でも日本の支援で娘も私も変わりました。どうか娘の踊りを見てやって下さい。みなさんが来ると知って2ヶ月前から猛練習してきたんです。」しっかりとした教育を受けると希望が与えられます。本人だけではなくその家族も幸せにしいくれます。

今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。

パニマさん
豆知識