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伝伝虫通信バックナンバー 通巻28号
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ネパール支援事業報告

DATA

ネパール連邦民主共和国(ネパールれんぽうみんしゅきょうわこく)、通称ネパールは、南アジアの共和制国家(2008年に王制廃止)。東、西、南の三方をインドに、北方を中国チベット自治区に接する西北から東南方向に細長い内陸国である。国土は世界最高地点エベレスト(サガルマータ)を含むヒマラヤ山脈および中央部丘陵地帯と、南部のタライ平野から成る。ヒマラヤ登山の玄関口としての役割を果たしている。多民族・多言語国家(インド・アーリア系の民族と、チベット・ミャンマー系民族)であり、民族とカーストが複雑に関係し合っている。また、宗教もヒンドゥー教(元国教)、仏教、アニミズム等とその習合が混在する。経済的には後発開発途上国である。農業を主たる産業とする。ヒマラヤ観光などの観光業も盛んである。

ネパールエイズ感染者保護施設支援
室内の様子

入所者は20名以上、介護スタッフ3名・運営スタッフ5人でサポートしていますが彼女たち自身もHIV感染者であり病気と闘いながら介護しています。

● 騙されて12歳で売られ感染ビカーさん(21歳)

「12歳の時、村に知らないおじさんが来て、カトマンズで働かないかと誘われた。小さい兄弟がたくさんいて家族のために働きたかった。でもおじさんはカトマンズへは行かず、インドへ連れていかれて売春を強要された。」7ヵ月後、あまりに幼かったため警察に保護され、ネパールに連れ戻されましたが検査の結果HIVに感染していることが分かりました。不幸なことに兄弟親戚14名が感染者で女性のビカーさんだけが追い出されました。(男尊女卑が残ってるせいで男性には寛容です)。それ以来ずっと偏見や差別と闘ってきました。支援すると約束すると「夢を見て良いですか」と泣き崩れました。

● 夫は5日後に死亡、1歳半の子も感染ビカーさん(21歳)

「夫を風邪だと思って病院へ連れていった。エイズと診断されて5日後に亡くなった。私も感染し、1歳半の子供も感染していると告げられた。実家に帰っても家に入れてもらえず、病院では治療できないと断られたが、この施設を紹介された。」母子感染の場合、適切な治療を受けないと2歳になる前に命を落とします。この施設に入れて本当に良かったです。

● 支援内容ビカーさん(21歳)

①行くあてのない感染者に対して温かいベットを提供
②定期的に病院へ搬送し検査及び治療をサポートする
③栄養のある食事を与える
④差別、虐待によって傷ついた心をケアする
⑤元気になられた方は自立に向けてのサポートをする
⑥エイズに関しての正しい知識を広めていく等

-上記の活動を実施することによって生存の確率は飛躍的に高まるのです。